はじめまして。同志社大学 知的機構研究室の長尾と申します。

2024年3月10日〜3月11日に開催された情報処理学会 自然言語処理研究会(NL研)および3月11日〜3月15日に開催された言語処理学会(NLP2024)へ参加したので、ご報告します。

今年のNLPは神戸国際会議場で行われました。NL研は一年に複数回行われていますが、NLPの会期近くに行われる回は、その近隣で行われているようです。今回は三宮コンベンションセンターでの開催でした。

NL研

NL研には発表で参加しました。ここでは、直近で取り組んでいた研究者の特徴表現に関する分析内容を発表しました。対面での参加は初めてだったこともあり、正直かなり緊張しました。一方質疑では、実験から得られた示唆について、「なぜ」そうなるのかということを定量的に示せるといいなど、今後研究を発展させる上で役立つアドバイスをいただけました。

他の方の発表では、視覚と言語の接続など、個人的に好きな話題もあり、楽しく聞くことができました。また企業からの発表もあり、その取り組みの一端に触れることができたのもよかったと思います。

NLP2024

NLPは聴講での参加でした。NLPはここ数年参加者が急増しており、今回は発表が約600件、参加者数は2000人以上だったそうです。私も会場に着いたとき、まずその人の多さに驚きました。これだけ参加者数が多いと運営も大変だろうかと思いますが、参加者用slackでは発表テーマごとにチャンネルが作られ、また会場内外の飲食店や観光スポット情報が整備されるなど、きめ細やかなサポートが行われていました。運営の方のみならず、参加者が自由に情報を紹介し合っており、大会を盛り上げようという気概が伝わってきたのがとてもよかったです。

さて、具体的な大会の内容ですが、実に様々な発表を聞くことができました。まず初日は、4つのチュートリアル講演が行われました。そのうち特に、計算社会科学についての講演が印象的でした。計算社会科学の意義や、どのように言語処理と接続するか、倫理の問題などが包括的にまとめられており、非常に聞き応えがありました。また当該分野の研究コミュニティの紹介もありましたが、我々の研究トピックと近い部分もあるので、是非今後参加できればと思います。

2日目以降の口頭発表やポスター発表では、事前に目星をつけておいた発表をひたすら回りました。個人的に好きな話題や、自身の研究と近いトピック、研究室メンバーの発表まで、様々な発表を聞くことができました。また、企業ブースの出展もあったので、いくつか話を聞きに行きました。お菓子や飲み物を自由に手に取りながら、カジュアルに話ができたのがよかったです。その他、お世話になっている他大の先生やインターン先の方と初めて対面するなど、現地開催ならではの嬉しい出来事もありました。

おわりに

初の現地参加で、その人の多さに圧倒されながらも、対面ならではの良さも感じられ、有意義な時間を過ごすことができました。来年は長崎での開催となるようです。今度は是非、発表での参加ができればと思います。

最後に、参加の機会を与えてくださった先生、学会運営者の皆様に感謝申し上げます。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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