はじめまして,同志社大学大学 知的機構研究室の山内一礼と申します.

はじめに

2024年12月4日(水)から6日(金)に開催された”International Conference on Asia-Pasific Digital Libraries 2024 (ICADL)“に発表者として参加いたしましたので,報告させていただきます.

ICADLはアジア・太平洋地域のデジタルライブラリに関する様々な研究を扱う国際会議です.JCDL, TPDLとともに3つの重要な国際会議の一つとされています.ICADLには図書館情報学,コンピュータサイエンス,社会科学,情報システム,法律と政策,教育と学習など様々な学問分野の研究者や専門家が集まります.また研究テーマとしては,デジタルライブラリ技術や情報システムからコンテンツ管理,サービスモデル,コストと持続性の問題まで幅広く取り扱っています.

ICADLは毎年アジア太平洋諸国で持ち回りで開催されており,今年はマレーシアの首都クアラ・ルンプルにあるMonash大学マレーシア校で開催されました.

発表

1日目の午後のセッションで発表を行いました.人工知能分野の主要な国際会議で発表された産学連携の成果をPDFに基づいた書誌分析する内容についての発表を行いました.英語で約20人の前での発表でしたが,練習通り行えたと思います.質疑では筑波大の先生方が質問してくださり,貴重なご意見・ご指摘をいただきました.ありがとうございます.

タイトル:

Investigating Industry–Academia Collaboration in Artificial Intelligence: PDF-Based Bibliometric Analysis from Leading Conferences

著者:

山内 一礼(同志社大学 理工学部) 桂井 麻里衣(同志社大学 理工学部)

聴講

ICADLは私が普段研究している分野と近い研究発表が多いこともあり,聴講において非常に有意義な時間を過ごすことができました.個人的に面白かった研究をいくつか挙げておきます.

  • How Knowledge Recombination Fuels Technological Innovation? Insights from IPC Co-occurrence Networks
    • 知識の再統合と促進に注目し,IPCの共起ネットワークの特徴による分析とXGBoostを使って特許の影響と破壊性を予測した研究です.
  • A BERT-Based Method of Named Entity Recognition for Ukiyo-e Titles
    • 浮世絵のタイトルのための固有表現抽出をした研究です
  • The Impact of Preprints on the Citations of Journal Articles Related to COVID-19
    • COVID-19に関連するプレプリントの影響力を調査した研究です.
  • Estimation of Relevance Between Datasets for Enhancing Accessibility of Research Artifacts
    • データセット間の関係性を推定した研究です.

その他

マレーシア滞在の最終日はフライトまで時間があったので観光しました.
学会で知り合った筑波大の方とともに,ツインタワーや国立モスクなどを回りました.日本とは違い,赤道に近いので12月にも関わらず非常に暑く移動が大変でしたが,日本とは違う雰囲気を味わえました.
また,マレーシアのご飯は非常に美味しくとても満足できました.

最後に

海外での国際学会で研究発表するのは初めてでしたが,無事発表を終えることができ素晴らしい経験となりました.参加の機会を与えてくださった先生や,会場で親身にしてくださった筑波大,名古屋大,九州大の方々,学会運営の皆様に感謝申し上げます.

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